伊方訴訟ニュース第106~110号(1982年6月~10月)をアップします。

予告通りアップのスピードを少し上げます。これからは公判記録が減るので、さらに加速できる予定です。

伊方訴訟ニュース第106号

控訴審第21回公判 住民側:最優先8証人の必要性を主張 国側:「速やかな審理終結を」 裁判所:公判3日後に「文書提出申立」を却下/控訴審証言記録16 佐藤一男証人(被告側)の反対尋問(その7)及び再主尋問とそれへの反対尋問 第17回公判(1981年12月26日)及び第18回公判(1982年1月22日)/責任は回避しないが詳細知らぬ/数10倍のデータの違いも初めて知った/退避勧告についての報告書の記載は悪い/目安線量を越す放射能が出ても安全審査は別/マン・マシン・インターフェースについても記録の有無は知らぬが審査していた/被告国側の再主尋問/TMI事故を決定付けた要因は運転ミス/「基本設計」の境界を明快に言うのは困難/フールプルーフでないが誤操作防止対策あり/再反対尋問/事故状態で測定できなくとも不正常と言えぬ/「基本設計」=安全審査の対象も変わり得る/控訴審第22回公判 6月25日(金)午前10時30分 高松高裁6回大法廷 内容未定。住民側が最高裁に特別抗告をしたため、開廷の見込みも流動的。

伊方訴訟ニュース第107号

不当な高裁決定に最高裁に特別抗告 決定出るまで控訴審は休廷/控訴審証言記録17 佐藤一男証人(被告側)の再反対尋問(その2)及び海老沢 徹証人(原告側)の主尋問(その1) 第18回公判(1982年1月22日)及び第19回公判(1982年2月26日)/「基本設計」と「安全確保」との関係は/NRCもロカに気付かなかったのは確か/「運転員のミス」は決定的だが強調しない/「基本設計」を定義した文献は無い/敦賀の放射能洩れは「詳細設計」の責任/「運転員の責任」にわい小化できないが・・/「どんな誤操作に関しても安全」と言えぬ/海老沢 徹証人の主尋問/我が国の実験(ローザII)も炉心冷却に失敗/ECCS の作動で圧力容器破断の恐れも/「絶対起こらない」二次給水の停止が現実に/TMI後は安全審査も小LOCAを/特別抗告申立書/特別抗告理由書/2号炉第12回公判 さすがの裁判長もア然 国側発言「2号炉特有の問題に限れ」に/2号炉第13回公判 8月25日(水)午前10時 松山地裁大法廷 原告住民側からの釈明が続く予定。国側は、高松高裁での1号炉控訴審早期打切りの動きと連動して、本人訴訟の原告らに対し、高飛車な姿勢を強めてきている。しかし原告らは、あくまで「分かり易い裁判」を要求し、腰を下ろして、じっくりと取り組む構えで奮斗している。支援傍聴を!

伊方訴訟ニュース第108号

交際決定は重要な証拠を無視 最高裁に「理由補充書」を提出/共産党などに対する損害賠償請求訴訟に判決 伊方弁護団に対する誹謗と中傷を償え/控訴審証言記録18 海老沢 徹証人(原告側)の主尋問(その2)(第19回公判 1982年2月26日)/ギネ原発事故が示す蒸気発生器事故の重大さ/TMI事故で燃料被覆管破裂の重大さ明白に/TMI事故ではECCSは無効だった/どのように事故の筋書と違っていったのか/ECCSも運転員の操作を必要とする/ECCSの流量を絞ったのは当然の処置/ECCS操作の筋書と違ったのは何故か/運転員だけでなく手順書もNRCも/原子炉水位計の無いことが根本問題/想定された筋書は至る所で破綻した/伊方でも同じような事態が起こったであろう/特別抗告理由補充書

伊方訴訟ニュース第109号

2号炉第13回公判 たまりかねた裁判長が抵抗する国側に釈明命令/控訴審証言記録19 海老沢 徹証人(原告側)主尋問(その2)と反対尋問(その1) 第18回公判81982年2月26日)及び第20回公判(1982年4月23日)/TMI事故は特殊な例ではない/安全審査での事故対策評価を根本的に見直せ/原子炉緊急停止時の加圧器水位低下は同じ/加圧器逃し弁の構造の差も本質的でない/「6名の運転員のミス」など無い/佐藤証人は手順書を読み違えている/運転員はなぜ原子炉に水があると判断したか/ECCSが無効だったのに収束したのは偶然/元弁閉→炉心溶融回避も偶然/ECCS注入も偶然の加圧器水位低下/最後のカケの一次冷却材ポンプ運転/軽率な発言「あんなにやられてもあの程度」/「52項目提言」は抽象的で不十分/ECCS評価の見直しも無意味/都合悪い点を排除した結論は無効/反対尋問/「ECCSに関する学術論文ありますか」/「TMI事故検討に用いた資料は?」/事故前には緊急手順書違反あった//2号炉第14回公判 10月20日(水)午前10時 松山地裁大法廷 原告住民側から被告国側に対する釈明が続く予定。国側は、住民側の釈明に対し、「釈明の限りでない」とか「釈明の要なし」と、鼻であしらう姿勢を強めてきており、その強引さは、裁判官をさえ戸惑わせている。「分り易い裁判」の実現を目指して奮斗を続ける原告、住民らに、一層の支援を!

伊方訴訟ニュース第110号

最高裁特別抗告を却下 控訴審文書提出命令申立て/控訴審証言記録20 海老沢 徹証人(原告側) 反対尋問(その2)(第20回公判 1982年4月28日)と再主尋問(第21回公判 1982年5月28日)/「ECCS緊急手順書違反」はNRCの誤り/逃し弁温度をどう判断していたか/元弁を閉じるより運転を停止すべきだった/「ドレンタンクの状況確認」も結果論/なぜ運転員は温度計を信用しなかったか/キャビテーションはLOCAを意味しない/LOCAを示す情報は豊富だったが実際は/アラームの数も問題だが質も/ECCSが役立たなかったのは設計の問題/WH型とB&W型に本質的な差はない/伊方の余熱除去系や空気系の詳細公表されず/「収束過程も偶然」の主張は正しい/再主尋問/「NRCの罰金は不当」の根拠/手順書の不備こそ中心問題/元弁を閉じていなかったのは会社の方針/水位計の振り切れがLOCAを示すとは誰も/伊方3号炉「公開ヒアリング」強行/2号炉第14回公判 10月20日(水)午前10時より 松山地裁大法廷 「分り易い裁判」を目指し、釈明要求を続ける住民原告団を支援しよう。

伊方訴訟ニュース第103、104、105号 (1981年3、4、5月)

伊方訴訟ニュース103、104、105号をアップします。そろそろ夏休みになるので、アップのスピードを加速します。最近少し停滞気味で申し訳ありません。

伊方訴訟ニュース第103号

控訴審第19回公判 海老沢証人「安全神話」の今減を鋭く指摘 「TMI事故ではECCSは役立たなかったし、それは決して例外ではない」/控訴審証言記録13 佐藤一男証人(被告側)の反対尋問(その6)(第16回公判 1981年11月25日)/現に起こった事故も安全審査の対象でない/報告書に無くとも二次系の審査やっている/なぜ主給水系の弁が閉じたのか確定できぬ/なぜ補助給水系の出口弁が閉じていたのかも/「冷却材ポンプ停止はミス」は国側のミス/逃し弁の元弁うっかり閉じられぬ/TMIの加圧器水位の低下をどう説明するか/日本の原発の緊急手順書の表面だけ見た/2号炉訴訟 松山地裁大法廷 3月24日(水)午前10時 原告らの求釈明に対する被告側の答弁書は、すでに提出されているが、スリーマイル島原発事故についての詳細な主張は、依然として提出されていない。これも国側の苦悩の現われか。/控訴審第20回公判 4月23日(金)午前10時30分 高松高裁6階大法廷

伊方訴訟ニュース第104号

2号炉第11回公判 原告らが被告国側の引き延ばしを追求「裁判長、どちらが悪いか教えて下さい」/控訴審証言記録14 佐藤一男証人(被告側)の反対尋問(その7)(第16回公判 1981年11月25日)および第17回公判(1981年12月16日)「B & W型は加圧器水位の低下急」は本当/ECCSを止めた操作は正当でないのか/緊急手順書に無い事態は放置してもいいのか/加圧器水位の上昇も正常でなかったか/ECCS起動信号をバイパスした原因は/アメリカのポンプと違うのか/SI信号のバイパス、リセットとは/ECCSの停止は手動で/日本でも加圧器水位でECCSを絞る/「ECCS動作は知っていた」?/なぜ運転員のミスと云えるのか/温度計は信頼できるものだったのか/控訴審公判 高松高裁6階大法廷 第20回 4月23日(金)午前10時30分 海老沢 徹証人の主尋問の継続と、国側からの反対尋問/第21回 5月28日(金)午前10時30分 内容未定

伊方訴訟ニュース第105号

控訴審第20回公判 国側:「LOCAと判断できる材料は豊富だった」 海老沢証人:「それは事故後だから言えること」/控訴審証言記録15 佐藤一男証人(被告側)の反対尋問(その8)(第17回公判 1981年12月16日)NRCも水位計を頼りにしていた/「水位計の振舞いは知っていた」?/加圧器水位計の事故中の振舞いについて/ECCSの性能と加圧器水位計は不可分/水素爆発に気付かなかった/爆発時の圧力データもいろいろ/もっと大規模な爆発も/大飯原発でも大丈夫とは言い切れぬ/安全審査では水素爆発を考えていない/再臨界の恐怖/格納容器の隔離解除は必要でなかったか/事故時の対応不十分な計器もある/流出放射能量を推定した根拠の詳細知らぬ/控訴審第21回公判 5月28日(金)午前10時30分 高松高裁6階大法廷 海老沢 徹 原告住民側証人に対する被告国側からの反対尋問の続行と、住民側からの再主尋問を予定。なお、次回以降の審理予定についても決定の見込み/2号炉第12回公判 6月9日(水)午前10時 松山地裁大法廷 被告国側が半年以上も引き延ばしてきた住民側に対する釈明文書が提出され、さらに住民側から、求釈明が行われる予定。